住宅の中でも、プレハブ化が難しいのが屋根瓦です。屋根工事は全て手作業と言っていいでしょう。
ですから、複雑な屋根ほど工事が難しく、雨漏りの要因を作る危険性があります。
- 【切妻>寄棟>方形>入り母屋】
- 一般的な屋根形状による工事難易度は、片流れ、切妻、寄棟、入り母屋の順に難しくなります。片流れとは、屋根の面が1面で1方向にだけ屋根が流れているもので、最もシンプルな屋根です。切妻は、棟を境にして両側に屋根面があるものです。寄棟とは棟や隅棟を境にして屋根面が四方に流れているもので、真四角な平面で四方の屋根が三角だけの屋根を方形屋根といいます。入り母屋とは切妻と寄棟とを合わせた形で、和風屋根などに使われています。
- 【工事難易度が雨漏りを左右する】
- 上で述べた屋根面が変わるところでは、棟や隅棟には、板金、あるいは棟瓦や隅瓦を設けます。これらが複雑に接している時、取付け不良や隙間などのミスが発生しやすくなります。また、作業ミスがなくとも複雑な構造が熱伸縮や振動による動きを複雑にし、瓦の割れやズレを起こしながら雨漏りへと繋がります。
- 【まとめ】
- 先に挙げた屋根形状にはそれぞれに魅力があります。しかし、雨漏りの要因を減らすためには、平面プランに応じた出来るだけシンプルな屋根形状にすることをお勧めします。